新しい恋人ができれば
相手も諦めるし、自身の励みにもなり

『一石二鳥』

そんな浅はかな考えから出た言葉だった。


予定外の買い物で荷物が増えていたし、歩く事にも疲れ、早く家に帰りたかった。

散漫な意識は危険行為だと子供の頃に教わったのに‥

亨先輩の声は左から右へすり抜けていた。



ベンチを見つけ


「座りませんか‥?」


荷物を抱えながら振り返った瞬間・・・



アノ穏やかそうな女性?が

眉はつり上がり、鋭い眼光で

別人のように現れ、何かを言った