「だってだって、『今すぐじゃなくてもいい』って言われたんだもん!それに、タイミングもなかったっていうか…」
私が、俯くと、
四季ちゃんは私の頭を指でぴんっとはじいた。
「痛っ」
「バカ!告白された時に、素直に思ったことをすぐに伝えればよかったのに!」
素直に思ったこと…?
私、何を思ったっけ?
「こういうのは、時間を空ければ空けるほど、言いにくくなるんだよ?」
そうなんだ…。
告白されてから、3日経ってるなぁ。
私、速水さんのこと、どう思ってるんだろう?
たしかに、カッコいいし、
大人だし、ちょっと意地悪で、余裕があって、優しくて、
でも、ちょっと子供っぽい所もあって、
私、そういう所が……
「好き……」
私は、呟くように、でもしっかりと言った。
四季ちゃんは、それを聞き逃さなかったようで、
ニヤリと笑った。
「それが、ゆゆの素直な気持ちだね。今日にでも、返事しな。きっと、待ってるよ。王子様。」
うん、そうしよう。
私、速水さんに会いたい。
また、抱きしめられたいな…。