「ぜーんぜん待ってないです!」
私は、大げさに顔の前で手を振った。
だって、待ってる間も
楽しみすぎて、全然苦じゃなかったもん!
「そ?まぁ、乗って。」
私は、そう言われ、
自然と後部座席の方に乗ろうとした。
「おいおい。そっちがいいの?ずいぶんVIPだな~」
速水さんは笑った。
え?!ダメだった?!
「だって、助手席は特別な人を乗せる所でしょ?」
こんなカッコいいんだし、
絶対彼女いるもん!
「それって彼女とか?それなら俺、いないし。ゆゆ、特別。」
いないの?!
いいこと聞いちゃったー!
ひゃっほいっ!(←ちょっと壊れた)
ってか、え?!
今、特別って?!
私は、顔を真っ赤にしてしまった。
「ゆゆ、照れてんな?かわいーなぁ。」
ふぉぉぉぉ。
次々と嬉しいお言葉を…。
「ごっつぁんです。」
私は顔の前で手を合わせた。
すると、速水さんはブハッと噴き出した。
「ゆゆって、おもしろいよな。」
そうかな?
フツーだと思うんだけど…。