年上王子様

「うわー…ゆゆ、キレー…別人じゃん!」
別人は余計じゃい!
まぁその通りなんだけど。
「ゆゆ、似合ってるよ。」
「ありがとう、四季ちゃん。」
「これは速水さん、たまげるね。」
たまげる?
なんで?
あ、似合わなさすぎて?
うわー!それだと傷つくー!
だって漣さん、絶対タキシード似合ってるもん!
隣の私が似合ってなかったら釣り合わないじゃん!
それは泣く!
「それでは、参りましょうか。」
えっ、お姉さん!
もう行くんですか!
早くないですか?!
「ゆゆー、早く立ちなよ。何してんの?」
「いや、い、今行きます…。」
私はそう言って立ち上がり、
部屋を出た。