アサルトジャケットから爆薬がちらりと覗き、ジーンは体を強ばらせてフォージュリを凝視した。
「おまえ。なんなんだよ」
訳がわからない。父さんを殺したいんじゃなかったのか。僕を殺して、父さんの隣にいたいんじゃなかったのか!?
「だから、おまえは失敗作だって言うんだよ!」
フォージュリは口角を吊り上げ、ゆっくりと腰の爆弾に視線を落とした。そうして、起爆スイッチを手にする。
「父さん!」
ジーンはベリルに手を伸ばした。
「これで、邪魔なものはいなくなる」
「ジ──」
駆け寄ろうとしたベリルにフォージュリは一瞬、笑顔を見せる。刹那、爆音が轟き爆発の衝撃で砂煙が高く舞った。
束の間、視界を遮っていた砂煙が晴れ、フォージュリに駆け寄る。しかし、生死を確認するまでもなく確実な死を認識しただけだった。



