プログラミング・デス

「フォージュリ」

 つぶやいて苦い顔になる。

 彼をそこまで憎しみに駆り立てるものはなんだ。十二年という年月は、その憎しみを消し去ってはくれなかったのか。

 そこまでの憎しみを、一度も顔を合わせた事の無いベリルに向けている。それほどに、受けていた傷は大きかったのだろうか。

 それが前に進む力になっているのなら、私は憎まれたままで構わないとベリルは考えていた。けれども、あれは前に進む力とは到底、思えなかった。

 性格はその環境に影響されて決まるのならば、その性格自体を形成するのは──?