襲撃の理由は未だ解らない。あのときの自分にそれを探る術(すべ)はなく、ひっかかりすら未だ見つからない。
成功さえしなければ、私という存在がいなければ──幾度となく思い、消してきた思考だ。
造られる側にどうこう出来た事じゃない。解っていても、考えずにはいられない。
傭兵という仕事を選び、死が訪れるまで闘い続けようと決意したベリルの身は、もはや死ぬこと叶わず、永遠の時を生き続けなければならない。
二十五歳の時に出会った少女から与えられた不死。そんな運命を、彼は素直に受け入れた。
墓まで持って行くはずだった真実は、不老不死の身となった今では難しい。
あれからまだ二年しか経っていない。自分の体がどのように変化したのか、ベリルはまだ掴みあぐねていた。
殺せないことを知れば、フォージュリはどう出るだろうか。