「ごめんね麻梨亜ちゃん。沙耶何か変な事言っちゃった?元気だして。」


沙耶ちゃんの声ではっと我に返る。


「ううん、沙耶ちゃん違うのごめん…。」


「麻梨亜ちゃん……すごく悲しい顔してる……。」


心配そうに私を見つめる沙耶ちゃん。


そして私はまた再確認してしまった。


大輝への思いを……。


「私の大好きな人はね、頭が良くてスポーツも出来て優しいんだ。」


「すごいすごい、沙耶も見てみたいなぁ〜。」


「その人はみんなから好かれる人気者で……。彼のことを好きなのは私以外に何人もいたの。」


「すっごい人気者なんだね〜!」


興奮して言う沙耶ちゃん。

「でね、ある時気がついちゃったんだ。」


「何に何に?」


「わたしの親友もその人の事が好きだってことに……。」