最近私は二日に一回のペースで沙耶ちゃんに会いに来ている。


沙耶ちゃんといると心が落ち着く。


純粋な沙耶ちゃんといて心が洗われるってことは、私の心はかなり汚れてしまっているのだろう。


「ねぇ〜、麻梨亜ちゃんは本当にお兄ちゃんの彼女じゃないの?」


「違うってば〜!」


「なぁ〜んだ……。」


沙耶ちゃんはがっかりした顔をした。


「麻梨亜ちゃんみたいなお姉ちゃん欲しかったな〜。」


その言葉に私は胸がキュンとした。


「沙耶ちゃん可愛い過ぎる〜!」


私は沙耶ちゃんをギュ〜っと抱き締めた。


「沙耶が入院しちゃって、お母さんも働き通しだからお兄ちゃんも寂しいと思うから……。麻梨亜ちゃんみたいな彼女がいたらきっとお兄ちゃんも楽しいよね。」


「そっかぁ〜沙耶ちゃん家 は共働きなんだね〜。」


私は何も考えずにさらっと言った。


「ううん、うちお父さんいないんだ。 沙耶が赤ちゃん時に病気で死んじゃったんだって……。」


悲しそうな顔をする沙耶ちゃん。


自分の無神経さに腹が立った。


沙耶ちゃんにこんなこと言わせるなんて……。