「ただいま〜!」


と元気よく中へ入った。

「あっ、おかえり〜麻梨亜 、海君。」


笑顔で言う美樹だがその目は赤くどことなく無理して笑顔を作っている感じだ。

どうやら美樹にとって最高の誕生日にはならなかったみたいだ。


ぎこちなく、でも普段通りに振る舞う二人を見ていて心が痛んだ。


(やっぱり大好きな美樹と大輝には幸せになってほしいよ……。)


私は美樹の恋を応援することに決めた。


そして私の大輝への気持ちは厳重に鍵をかけて心の奥へと大切にしまい込むことにした……。