True colors

｢もうやめろよ美樹、何のつもりだよ。冗談はよせ。｣


美樹を突き放そうとする大輝。


｢麻梨亜ちゃん………。｣


｢分かってるくせに……。｣

更に腕に力を入れて抱き付く美樹。


｢もういいよ、麻梨亜ちゃん行こう。｣


｢……美樹、もう離れろ。｣

｢いや、だって私……。｣


｢麻梨亜ちゃん！｣


｢大輝の事が大好きなの…。昔からずっと…。｣


そう言って美樹は背伸びをして大輝の唇にキスをした。


海君が二人の姿を見えなくするように頭を抱えこむようにして私を抱き締めた。

堪えきれなかった涙が目から次々と溢れだす。


｢麻梨亜ちゃん……。｣


私は海君に支えられながらその場を離れた。