「本当に僕が参加しちゃって良かったかな?」


心配そうに海君が小声で私に言った。


「全然大丈夫だよ〜。美樹すごく喜んでるし〜。」


と言ってもなんか申し訳なさそうにしている海君。

「美樹〜、この場所なんと海君が借りてくれたんだよ〜!」


私は大声で美樹に言った。

「そうだったの〜!ありがとぉ〜!さすが王子と呼ばれているだけのことはあるね。それに私なんかのために時間を割いて来てくれて本当に嬉しい!」


満面の笑みで言う美樹。

「こちらこそ、参加させてもらってありがとう。」


にっこり笑う海君。


いつ見ても海君のこの笑顔はまさしく王子だ。


女の子達が海君の周りを囲む理由がよく分かる。



「さぁ〜姫こちらに。」


そう言って大輝が飾りつけした椅子に美樹をエスコートして座らせた。


美樹の赤い頬と表情からは美樹の気持ちが手に取るように分かった。


何故かまたズキズキと胸が痛む……。