授業を終えて親友の美樹と大輝が駆け付けてくれた。

けれども私はしばらく気付かずにベッドの横で泣き崩れていた。


「……麻理亜………。」


意を決して話しかけてくれた美樹の声で2人が来てくれたことに気付いた。


「美樹……、大輝……。」

2人の顔を見てやっと息が出来た気がする。


美樹が何も言わずに駆け寄って私を力強く抱き締めた。


「美樹……、うっ……。」


私はやっと大きな声で泣くことが出来てほんの少し心が落ち着いた。


「困った事があったら何でも言ってこいよ。俺達はいつでも麻理亜の味方だからな。」


そう言って、大輝が麻理亜の頭を撫でた。


大きな大輝の手は温かくて私はすごく安心できた…。



私、神田麻梨亜は16歳の夏、唯一の肉親であるお母さんを失った……………。