「お……おはよう……。」


と挨拶をすると、何人かの生徒が私の周りに集まってきた。


「神田さん、何今の車?なんで送ってもらってるの?」


「何今の人?どうなっちゃってるの?」


みんなから質問攻めにあって困っていると、


「麻梨亜、ちょっと来い。」

大輝が私の手を引っ張ってその場から助けてくれた。

「屋上、美樹もいるから。」

私は教室から逃げるように大輝と屋上へ向かった。

「ほら、あの子……。」


廊下ですれ違う生徒が私を見てひそひそ話しているのが分かった。