「もうすぐ文化祭だね〜!」

授業後、みんなで残って文化祭の準備をしていると、美樹がハイテンションで言った。


「楽しみなのは分かったからまずはちゃんと手伝え。」

大輝が看板にペンキで色を塗りながら言った。


美樹の誕生会の事で二人の仲が悪くなったらどうしようと思っていたが、前と変わらない二人の姿があった。


「あぁ〜後夜祭のダンスパーティー相手どうしよう〜!」


クラスの女子が頭を抱えて叫んだ。


うちの学校は毎年文化祭の夜にダンスパーティーが行われている。


男と女のペアでなければ参加できず、参加者の中から一組ベストカップル賞が選ばれるのだ。


ダンスパーティーの話しを聞いて急に黙りこんでしまう美樹と大輝。


やっぱり完全に今まで通りには戻れないみたいだ。

美樹の悲しそうな顔を見ているのが辛かった。