私は、人に押し流されながら必死で改札口にまでたどり着いて通りぬけた。







「椎さまですか?」








「はい?」







後ろを向くと。スーツでネクタイもつけてびしっときめた男の人。








「椎さまですね。どうぞ、お乗りください」







そういって、私は無理やり車に押し込まれた。











これ、ベンツじゃ・・・。











私は今目の前で起こっていることがわからず、頭が混乱していた。