「……雛。」

「星司、いいの?ご家族と一緒にいなくて。」

「いいの。最後は雛といたいって俺が思ってんだから。」



もう…。

別れにくい言葉を吐くなんて、やっぱり星司はズルいなぁ。



「いこっ!」



心が寒いせい…?

肌を擦り抜ける風も、いつもより冷たく感じた。