「今日は冷えるな…。雛、寒くないか?」 「うん。大丈夫…。」 祐太先輩は、私より1年早く上京していて、今は業界大手の美容サロンの本店で下積み中だ。 下積み中とはいえ、本店での採用なんだから、腕は認められているんだろうな。 「あ、雪だ…。」 「え?雪?」 なんでなんだろう…。 あの日みたいに、私の上を雪がはらはら舞っていた。