「でさぁ、青ちゃん。俺を当てるんだよねぇー。数学でだよ?俺、苦手なのにさぁ」



学校を後にしてからも、高津くんは延々と話し続けた。



ちなみに“青ちゃん”とは、数学担当であたしのクラスの担任でもある青沢先生の事。



気さくな性格だから、生徒からは“青ちゃん”って呼ばれてるんだ。



それにしても、本当に…



「あとさぁ~…」



よく喋るなぁ。
まぁ、あたしは逆に余り話さない方だから、こうして話してくれると結構楽だったりするんだよね。

そう思ったとき


“付き合っちゃえば”


と言った沙羅の言葉が脳裏に浮かんだ。