株式会社H.C.

「そうしたかろうけど…事情が、それを許さんのよねぇ〜」

ただでさえ金髪なんで怪訝そうな目で見られてるミルクがそんな事言うもんだから

「そこの金色の髪の娘…事情とは何だ?」

総参謀長のチビの児玉が背比べしながら尋ねる。

「来月の話なんだけど…アンタら海軍に重砲隊の支援砲撃要請したろ?海軍は約束通りハデにやってくれて…それに慌ててロシア艦隊が旅順脱出を図る訳…そこで連合艦隊と戦闘になるんだけど…取り逃がしちゃうんよねぇ〜それで旅順要塞早期攻略の要請が来ちゃう訳なんよ」

ミルクの説明を聞いた伊地知参謀長などは

「くぅ〜第三軍は海軍が泣きついて来ちょるんで旅順攻撃をするってのに…海軍の気分次第で振り回されなきゃならんのか…」

などと憤慨している。