ファーストコンタクト最大の障害

それは言わずもがなだが、過去の人間が未来の人間を認めない事。

だから今回のように情報提供者と思われるのは稀である。

大概はスパイ扱いを受け拷問されるのがオチである。

「やけん今この場に何も知らん新入り連れて来とったら間違いなくスパイ扱いやろうねぇ〜」

「この仕事って稼ぎは、いいけど…拷問は、辛いにゃ〜」

と2人が、ゴニョゴニョ言ってたら

「貴公はロシア側の確かな情報を持っておるのじゃな?ならば単刀直入に聞く…旅順の戦力は、いかほどか?」

第三軍の責任者たる乃木軍司令官にとって旅順要塞に立て籠るロシア軍の戦力は喉から手が出るほど欲しい情報

「火砲600門守備兵4万2千人余りにございます」

教授の言葉を聞いた乃木司令官や満州軍幕僚連中は真っ青になっていた。