氷水とタオルと冷えぴた、アクエリアスをお盆に乗せてまた部屋に戻る。 …開けられない。 お盆を床に置き、ドアを開けようと立ち上がると、いきなりドアが開いた。 自動ドア…? なんて下らないこと考えてると、部屋から手が伸びてきてあたしを捕まえた。 『うわッ!!』 次の瞬間には凌ちゃんサンの腕の中。 どうなってるんや。 凌ちゃんサンは寝てたハズ…。 「…良かった。 のん、いた。」 上から聞こえるのは、凌ちゃんサンの不安そうな声。 『り、凌ちゃんサン??』 あたしの声に抱き締める力が強くなる。