「希美ー!! 屋上行こーぜー。」 『んー。』 式が終わり、みんなそれぞれ涙のお別れをしているとき、あたしたちはやっぱり屋上に上る。 涙なんて一粒も出そうにないあたしと違って、圭介くんは危うそうだ。 『涙目。』 「うっせ。」 『先行ってて、帰る準備したら行く。』 君はこんなナリしてても、真面目に学校来て、真面目に授業受けてたもんね。 馬鹿だけど。 あたしがいじめられてたとき、最初に声をかけてくれたクラスメイト。 学校では、誰よりも長い時間を一緒に過ごした。 一番の友達。