「池内。」
「ん?」
「池内って次出ないよな?」
「うん。」
「じゃあさ、俺行かなきゃなんないから、乃亜のこと見といてくんね?」
「あ、うん。わかった。」
「わりぃな。」
「ううん。頑張ってね。乃亜ちゃんと一緒に応援してるね。」
俺と慎吾がいなくなるとすると、やっぱり乃亜のことを頼めるのは池内しかいなかった。
乃亜も池内のこと好きみたいだし。
非常に、非常に申し訳ないんだけどさ…
「乃亜。俺ちょっと行ってくるから、里佳お姉ちゃんと一緒にいて?」
「うん!!」
「いい子にしてろよ?」
「はーい!!」
今度は乃亜が1人にならないから、安心できた。
まぁ、集中して競技をやるほど、体育祭に夢中になってるわけではないけどさ。
高校最後の体育祭で頑張ろうとは思ってたけど、やっぱり乃亜が来てるとなると集中は出来なかった。

