「あぁ!!しんちゃんだぁ!!」
「かわいいー!!!!」
慎吾はなぜか乃亜にベタ惚れで。
乃亜がいるといつもこう。
“乃亜ちゃーーん!!”って離さないんだよね。
乃亜も慎吾のことは好きらしくて、“しんちゃん!!しんちゃん!!”って言ってるからいいんだけどさ。
でもまぁ、デレデレの慎吾はめんどくさいんだな。
たまに面倒見てもらってるから、ありがたいけどもさ。
「氷野くんの妹?かわいいー!!」
クラスの奴らがものめずらしそうに、寄ってくる。
可愛い可愛い言われてる乃亜は、今までにない環境だからか、そしてプラスほんのちょっとだけ人見知りだからか、ちょっと怖がって、俺の後ろにくっついていた。
みんなにはどんどん俺の妹として広まった。
まぁ、ホントは妹ではないけど、さすがにみんなに言う気にはなれないから、ここは流す。

