気持ちを伝えるかどうか、さっき決めたばっかで、何を言いたいのか、どう言うのか、全く考えてなかった。
でも…池内にはちゃんと話そう…
「俺さ、菜緒が死んで…、あ、菜緒ってのは…」
「わかるよ。」
「あぁ、うん。菜緒が死んだとき、俺も死のうと思ったんだ。」
「……」
「どうしていいのかわかんなくて、先なんて見えなくて。自分のいる意味がわからなかったから。」
「……」
「菜緒が事故に遭ってから、俺の中に後悔しかなかった。なんであの日、俺は待ち合わせに遅刻したんだろう。なんであの時、俺から菜緒のところに行ってあげなかったんだろう。そればっかだった。でも、菜緒が死んで、その後悔がもっともっとデカくなって…。今までの後悔と、なんであの時、俺は菜緒から離れたんだろうって。俺が菜緒を殺したんだって、ずっと思ってた…。それは、今も変わらない。」
「…そんなこと…」

