絶えぬ想い、君に



次の日。



俺の高校生活が終わる日が来た。



今日はちゃんと制服を整えて、式に出る。



…そうじゃなきゃいけないんだけど、やっぱり俺はそれが苦手で、入場する直前でいつもの状態に戻した。



ふと後ろを見ると、慎吾も全く同じことしてて、ちょっとウケた。



入場する前にやると、絶対注意されるからね。



式の間は泣いてる人もちょっといたけど、校長の話が長くて、あくびしてる人がほとんどだった。



俺は話は聞いてなかったけど、眠くはならなかった。



ちょうど3年前の中学の卒業式は、俺は何も感じなかった。



友達と離れる寂しさを感じるよりも前に、1人で中学を卒業した寂しさの方が、全然デカかった。