菜緒…
菜緒のおばあちゃんは、なんてあったかい人なんだろうね…
こんなおばあちゃんがいて、菜緒は幸せだね…
「それに、京平くんが菜緒のこと想ってくれてたのは、菜緒が1番わかってるわよ。毎日毎日会いに来てくれてたんだもの。あの子だってわかってるわ。」
「……」
「ねぇ、京平くん。あなたは幸せになって?あなたは十分人を愛すことが出来る。人を好きになることに、臆病にはならないでほしい。菜緒も同じ気持ちよ、きっと。」
「……」
「それにほら、いつか天国であの子と会った時、思い出話の1つや2つないと、つまらないでしょ?」
「…おばあちゃん……」
優しく微笑みながら言ってくれたおばあちゃんの言葉は、俺の中にどんどん染み込んできた。

