「まぁ、俺の意見が世間の意見じゃねぇし?周りがどう思うかは俺もわかんねぇけど、俺はいいと思うし、引きもしない。別にお前のこと最低とか思わねぇよ。」
「……」
「お前はお前で生きてるんだからさ。内田のことでお前が自分を責めるのもわかるし、自分で自分にブレーキかけちゃうのも、わからなくもないけど、でもだからってお前が幸せになっちゃいけないってのは、俺は違うと思う。内田がそれを望んでるとは、俺は思えない。」
「…そっか……」
「京平。」
「…ん?」
「わかってると思うけど、お前は生きてんだからな。」
「……うん。」
慎吾はその後、また“じゃあな”って言って、家に帰って行った。
俺も家に入って、夕飯食べたり、乃亜と遊んだりテレビ見たりして、いつもと変わらない時間を送った。
夜中になって、自分の部屋のベットに横になった時、さっきの慎吾の言葉が浮かんだ。
“お前が幸せになっちゃいけないってのは、俺は違うと思う”
“内田がそれを望んでるとは、俺は思えない”
“お前は生きてんだからな”
確かに…そうなのかもしれない。
慎吾の言った通りかもしれない。
でも、菜緒のことを考えると、俺は自分で自分を止めてしまう。

