「にぃにー!!」
玄関から嬉しそうに乃亜が出て来て、俺に抱きついてきた。
「もうおようじおわったの?」
乃亜には今日、用事があるとしか言ってない。
乃亜がこう聞いてくることは不思議じゃない。
でもなぜか、乃亜のこの言葉に泣きそうになった。
「うん。帰ろっか。」
池内にお礼を言って、慎吾と3人で帰った。
乃亜は帰り道の間も、今日池内と何をしてたかとか、楽しそうに話していた。
幼稚園の帰り道と同じ様に聞いてたつもりだけど、そう出来てたかわからない。
慎吾がそれを察知したのかわかんないけど、俺の代わりに楽しそうに聞いてくれていた。

