何? 何?? 菜緒が…何? なんだよ。 目ぇ覚ましてくれた? だから嬉しくて泣きながら電話してきてくれたの? なんで…そんな悲しそうに泣いてるの? 自分では一生懸命に走ってるつもりだけど、今までで1番病院が遠く感じた。 足だけが空回りしてるような。 走ってるんだけど、足すげぇ動かしてるんだけど、何も進んでないような気がした。 菜緒… 菜緒… ガラッ。 やっと病院に着いて、息を切らしながら菜緒の病室のドアを開けた。