「お前のことを考えればな。お前は中3からずっと内田だけでさ、内田中心の生活のお前は前を向いてるとは思えない。」
「……」
「それにさっき、違う女のこと考えたって言ったろ?」
俺は黙って小さく頷いた。
「それ、池内のことだろ。」
「は?」
思わぬドンピシャで、昨日と同じようにデカい声が出てしまった。
「お前の周りにいる女って池内くらいじゃん。最近一緒にいること多いし、乃亜ちゃんのこと知ってるし。」
「…まぁ、そうだけど…」
「別にそれも悪くないと思う。確かに何か気にかかっただけで、恋愛感情で気になったんじゃないのかもしれない。でも、もしそれが好きで気になってたんだとしても、俺は止めない。」
「…なんで…?」

