私はそっと堀川と違う方向に寝返りを打つと
目尻の涙をすくった。
「…なぁ、先生。」
「ッえ…お前…起きて…ッ…」
驚いたように声を上げる堀川に、
クスッと笑い声を漏らし、堀川に背を向けたまま話しだした。
「ー…私は、お母さんとお父さん…あと歳の離れたお兄ちゃんが1人おる。」
「…」
返事をしないという事は、そのまま続けてもいいと言うことだろう。
「…大げさやねんで、私の家族。
私の中学校の入学式なんか、家族全員で来て、
式終わった後お母さんなんか感動して泣いとったし、
お父さんはビデオまで撮って…お兄ちゃんは写真何枚も撮ってた。」
懐かしい思い出に、目頭は熱くなるばかりで
涙を思うままに流した。

