「…何もない。お腹痛いねん。」 大得意な笑顔を作って、浮かべて、 じゃあね、と手を振って外に出た。 ー…つもりだったのに、 「掴まえた。」 …素早く手首を掴むあいつを前に、 何も出来なくなって、 また足が止まった。 「作り笑いなんかバレんねん、ぼけ。」 「ッ…。」 声が詰まって何も言えない。 反論しろ、言い訳しろ、私。 ー…ねぇ、苦しいよ。 何で、胸…痛いの。