体育館に着くと、そこはもう蒸し鍋状態。
生徒の熱気でもあもあとしていた。

どうやら席は早い人から好きなように座っていいらしい。
とりあえずあたしと薫は
先に行ってしまった優と日和を探した。


『…―あ゙ー!!!!!!!』


ざわざわとした体育館から、
聞き慣れた叫び声が確かに聞こえた。
そして何秒かしたあと、
思いっきりその声の主に抱き着かれた。

振り返らなくても、あたしはわかった。
もちろん薫もわかっただろう。


『だーれだっ☆』

「…おはよ。かす『ハハハ!春日くんでした!』」


…嗚呼。学校でもこのテンションなんだね。春日君。
毎日毎日このテンションなんだね。春日君。

そう、このうっとおしくなるほどハイテンションな彼は
1つ年上、つまり2年の春日。
あたしと日和の幼なじみという関係だ。


「春日って元気だよね。」

『ね。』

「え!?何!?うるさくて聞こえねー!!」


君が一番うるさいよ。と思ったのは
あたしだけではないだろう…。