部活の天使

「ありがとうございます。」

「ん、ええよ別に。でも今日は動かさん方がいいかもね腕も足も。」

岸谷先輩はニヤッと笑って、

「やから、今日は拓未に送ってもらい。」

そんなことを言い出す。

外を見ていた碓井先輩はこちら側に向き直って、

「今日は俺に送られろ。」

碓井先輩までもがそんなことを・・・

「だっ、だめですよ!迷惑かけちゃいますし!」

「もともとこれは俺らの責任だろうが。迷惑とかの問題じゃねぇ。」

碓井先輩はムスッとした顔で私を見てる。

「だってめっちゃ嫌そうな顔してるじゃないですか!!」

「この顔は生まれつきだ気にするな。」

頑張っても全部バッサリ切られていく。

「とにかく!ほんと一人で帰れますから!」

そう言うと碓井先輩ははぁぁ~っと大きなため息をついて、

「選択肢をやろう。」

意味のわからないことを言い出した。

「俺に送られるか。俺にさらわれるか。」

「・・・はい?」

ほんとに意味のわからないことを言い出すので首をかしげてると。

「言うこときかねぇなら無理やり連れてく。」