部活の天使

「え、もうですか？」

『うん、実はね、皆少しやりすぎたって思ったらしくて保健室の近くでこっそり見よったらしくてね。反省はしとるみたいやから今後いっさい真奈ちゃんに手を出さんって約束させた。』

「・・・」

なんだか少し涙が出そう・・・

私のためにここまでしてくれる人たちがいるなんてほんとに素晴らしい事だから・・・。

「ありがとう・・・ございます。」

『なにを今更。待って。』

その声のすぐ後にドアの開く音がする。

「ただいまぁ～」

その声に驚いた中村先輩はビクッとしながら、

「ぅおっ！？はやっ！」

その反応をみた岸谷先輩はけらけら笑って、

「ほらほら、」

なぜか後ろを振り返って誰かに手招きしてる。

そんな岸谷先輩の後ろから顔を出したのは・・・

「あ・・・あの・・・・」

「「あ、」」

さっき私をいじめた人達だ。

岸谷先輩はリーダ格の女子の背中をポンっと叩く。

「ほんとにっ・・・ごめんなさい。」

女子は軽く泣きそうな顔であやまる。