部活の天使

「しっ、進藤君！？」

驚きすぎて声が裏返る私なんか気にせず進藤君は私を抱きしめる腕の力を強くする。

ちょっとまってぇぇぇぇぇ！！

なんでこんな状況になってんの！？

私の心臓は壊れそうなくらい脈打つ。

心臓がっ・・・壊れる！！

そう思った瞬間・・・

「なんで、」

「ふぇっ？」

耳元で小さくつぶやく声に体を一瞬震わせて進藤君を見上げようとすると進藤君は腕の力を強くして上を向けないようにする。

「なんで、『迷惑だ』なんて思った。」

「え・・・」

「いつ俺が迷惑だなんて言った。」

「え？」

「むしろ頼られたいもんなんだよ、男ってのは。」

「えぇ！？」

意味がわかりません！！

えっ！？

混乱状態の私は頭が働かない。

「つまりは・・・どういう事でしょう・・・」

私は進藤君の胸の中でこもった声を出すと進藤君は私の耳元で盛大にため息をついた。

「っ・・・」

進藤君の息が耳元にかかってくすぐったくて少し震える。