……あぁ、血が、流れてる。

……もう、駄目。

……制御、できない。





「あーっははははははははははははははははははははは!」

やっと、やっと、やっとだ!

ワタクシが暴れてあげる!

ワタクシが壊してあげる!

鈴蘭を苦しめる世界は、ワタクシが始末してあげるっ!

「貴女、許さないわよ……?」

「桃は負けない!桃が正しいんだから――」

「ふふ、残念ねぇ。何を言おうとしたの?」

ワタクシの爪が、目の前の女の腹を抉る。

「あ、あっ、」

ざまあみろ。

暫くたつと、女の身体は崩れて、少し痙攣し、動かなくなった。


「ワタクシは、鈴蘭を愛しているの。だから、鈴蘭を傷つける世界はいらない」

さぁ、帰りましょうか。

ワタクシ達の家に。