「お邪魔します」 「ママ、ヨシ来たよー」 「はい、はい。 少し待ってね」 母はキッチンからケーキとジュースを運んで来た。 「あら、ヨシ君、いらっしゃい。 この子ね、帰って来てから変なのよ。 何か2人で話しがあるとしか言わなくてね。 ずっとそわそわしちゃって」 「おばちゃんに大切な話しがあって。 紗那のことなんだけど…」 「紗那のことで?」 シーンとしたリビングに緊張感が走る。