「当たり前だろ。 じゃなきゃ、ご両親に会いに行った意味がないから。 紗那は何も心配しなくていい。 佳矢君を忘れろなんて言わない。忘れなくていい。」 「アツ、ごめんね。 ごめんね」 「ごめんじゃないだろ?」 「うん、ありがとう」 「それでいい。 疲れたろ?もう寝よう」 「うん。アツ、おやすみ」 「おやすみ」 アツの腕の中で優しい鼓動を全身で感じながら、 アタシは意識を手放した。