「ごめんね。沙良。
もう、大丈夫だからね」
「うん。
で、このお兄ちゃんがアツ君って言う人?」
「そうだよ」
「ママからちょっとだけ聞いてたよ。
お姉ちゃんを助けてくれたんだよね?
ありがとう。お兄ちゃん」
「初めまして、沙良ちゃん。
佐伯敦志っていいます。よろしくね」
「アツお兄ちゃんにお願いがあるの。
お姉ちゃんね、ヨシ君が死んでから笑わなくなっていったの。
どんどんお姉ちゃんじゃないみたいになっていった。
沙良はそんなお姉ちゃんが怖くて、でも悲しかった。
助けてあげられなかった。
沙良はまだ6年生だし大人じゃないからどうしたらいいかわからなかったの。
だからね、アツお兄ちゃんにお姉ちゃんを守って欲しいの、ずっと…。
沙良、お姉ちゃんのことが大好きだから」
「沙良ちゃん、安心していいよ。
俺が傍に居てずっと守っていくから。
紗那はちゃんと笑えるようになるから」
ミニバスの試合を終えて、
急いで帰って来てくれたこと、
沙良が泣きながら話してくれたことが、
とても嬉しかった。
アツを受け入れてくれたことも…

