アネモネ*~風、君を愛す~



大きな煙突から天へと上って行くヨシを、

1人ただただ静かに眺めてた。


「…ヨシ。アタシ寂しいよ。
ヨシが居ないと何も出来ないじゃない。
結婚しようって言ってくれたじゃない。
息出来ないよ。ヨシ、帰って来てよ…」


この時初めて、

アタシの目から涙が零れたんだ。

泣いたのはこの時たった1度だけ。

アタシは誰の前でも泣かなかった。