アネモネ*~風、君を愛す~



「辛いでしょ」


「頑張って」


「初めて会うのが佳矢君のね…」


次々とアタシの所へ人がやって来る。

辛いんじゃない、

悲しいんじゃない。

アタシからヨシを奪った人間が、

許せない悔しさで一杯だったんだ。

通夜、葬儀と人形のように座っていただけで、

アタシには殆ど記憶がない。

気付いた時は母と父に支えられ、

斎場に来ていた。


{本当に最後の別れの時}


点火ボタンが押されるのを見たアタシは、

無意識に外へ飛び出していた。