アネモネ*~風、君を愛す~



ヨシの側から離れられないアタシを、

父はずっと抱き締めてくれていた。

陽も沈み、

家には沢山の人が集まっていた。

親戚の方、ヨシの友達、職場の人、先輩たち…。

本当に沢山の人が、

ヨシに会いに来てくれた。

そして皆がヨシの死を悲しんでいた。

おばちゃんの隣に座るアタシに、


「貴女は?」


と、聞かれることも多かった。

その度におばちゃんは、


「この子は佳矢の一番大切な…。
将来、私の娘になる筈だった子です」


そう話してくれていた。

アタシただぼんやりと、

皆の話しを聞いているだけだった。