アネモネ*~風、君を愛す~



どれくらい時間が経ったのだろう。


{コンコン}


処置室のドアがノックされた。


「…葬儀社の者です」


「はい、
よろしくお願いします」


おばちゃんが深々と頭を下げる。


「それではご自宅の方へ」


「はい」


仕事だから仕方ないとわかってはいるものの、

義務的に進められていくことが、

アタシには耐えられなかった。


「ヨシが、
ヨシが痛がらないようにお願いします」


アタシは葬儀社の人の腕を掴み、

何度も何度もお願いした。