アネモネ*~風、君を愛す~



「もしもし?もしもし?
電話代わりました」


玲が何を聞いたかなんて、

全然わからない。

ただ声にならない悲鳴に似た玲の叫びが、

部屋に虚しく響き渡った。


「えっ?ヨシ君が…」


「志保、志保、
おばちゃん呼んで、早く!」


夜勤明けで寝ているおばちゃんを、

志保が大声で起こし電話を代わった。