アネモネ*~風、君を愛す~



アタシの家だし…。

玄関には見慣れない男物の革靴が綺麗に揃えてあった。


「ふうー」


「行くぞ」


アタシはもう1度大きく息を吸い込み、

リビングへと入った。


「おかえり。ヨシ君も何かごめんなさいね」


「いや、そんなことより俺が居ても大丈夫?
紗那が心配で付いて来たけど。
俺、紗那の部屋に行ってようか?」


「ママ?」


「ヨシ君は紗那の傍に居てあげて」