アネモネ*~風、君を愛す~



夕方5時前、

家に帰る時間になった。


「紗那、そろそろ行こうか?」


「うん」


2人でおばちゃんの居るリビングに向う。


「おばちゃん、1回、家に帰るね。
一緒にご飯食べれなくてごめんね」


「母ちゃん、行ってくるな」


おばちゃんにはヨシが話しをしてくれていた。

浮かない顔をするアタシに、


「行っておいで。
いつでも帰って来ていいからね、紗那ちゃん」


と、優しい笑顔でおばちゃんは見送ってくれた。