良かった袴田健太郎の事は、あまり聞かれずに済んだ。




明日は健太郎学校へ来るのだろうか?




隆太郎さんに頼まれたし、健太郎とは友達になりたいと思う。




だけど健太郎は嫌がるかもしれない。




袴田兄弟の事が頭から離れない。




兄弟三人で力合わせて頑張って生きている。




私は駄目だな。




一人じゃ何も出来ないのに、強がってばかりだ。




本当に何も出来ない無力の私。




せっかく頑張って櫻田学園に入ったんだ。




めけずに頑張ろう。




村井には叱られるけど珠稀の部屋に行った。




珠稀は机に向かって勉強をしている。




「お嬢様どうかしましたか?」




「珠稀お願いだから、お嬢様は止めて瑠璃華って呼んでほしい。私ね本当に珠稀と友達になりたいんだ。
珠稀と一緒に櫻田学園へ通いたかったんだからね。」



「ありがとう瑠璃華、私も瑠璃華と友達になれて嬉しい。」




二人で笑った。




珠稀が私と同じ気持ちが嬉しかった。